TNR活動

TNRとは

TNRとは・・・?
Trap(トラップ)
Neuter(ニューター)
Return(リターン)
野良猫を捕獲(Trap)し、不妊・去勢手術(Neuter)を行い、元の場所に戻す(Return)
1年に2〜3回出産をする繁殖率の高い猫を増やさないようにする取り組みです。

【Trap】捕まえる

決まった場所・時間に餌やりを行い、餌付けした後に捕獲器を設置して捕獲します。
捕獲器に入ったら捕獲器ごと布や毛布で包んむと猫は落ち着きます。

【Neuter】不妊・去勢手術

手術済みの目印として耳先をVカットします。
手術済だということが見た目でわかるため、何度も手術されることを避けられます。
全身麻酔時に耳カットするので、猫にとって一番負担が少ない方法といわれます。

【Return】元の場所に戻す

野良猫として暮らしてきた猫たちを無理やり保護することはストレスとなり、病気の原因にもなりかねません。
生きていく力がある猫は元の場所に戻し、適切な餌やり、糞・尿の世話を行います。

猫は生後5ヶ月後から成熟し、年に2~3回繁殖を繰り返します。
一度に3~6頭子猫が生まれ、またその子たちが繁殖を繰り返します。
1年に1頭のメスから20~30頭近くまで増えると言われています。

TNR活動、地域猫活動の手術費用は自治体によりますが、助成があったり、ボランティアさんの自費だったりと異なります。
手術後の餌代の負担はボランティアさん自費で賄われています。

取り組みの背景

  • 飼い主のいない猫が増えてほしくない
  • 車にひかれる猫がいなくなるように
  • 猫の殺処分ゼロを目指して。
  • 沢山繁殖すると虐待されたり遺棄されることを防ぐため
  • 糞尿被害を減らすため
  • TNRをする方のなかには愛護精神でする方もいれば、猫が嫌いで糞尿を自宅にされるのが嫌でする方もいて動機は様々です。

    地域猫活動の実情

    野良猫たちは元をたどれば飼い猫でした。日本では野生の猫というのはほとんどいません。人間に捨てられたり、放し飼いにされたりして増えた猫たちです。人間が作り出したと言えるでしょう。

    多くの自治体には様々な苦情が寄せられています。

    猫が嫌いな人の意見

  • 庭に糞をされた
  • 鳴き声がうるさい
  • ゴミを荒らされた
  • 物置で子猫を産んだ
  • 病気をもっていそうで怖い
  • 餌をあげる人がいて困る
  • 苦情を寄せる方の多くは行政機関で引き取って欲しいという要望です。しかし行政機関での引き取りはできず、TNR活動、地域猫活動を促進することすることにより「殺処分ゼロ」を目指している現状です。そこには多くのボランティアさんの働きがあります。

    日本でTNR活動が始まって30年以上が経つそうですが、なかなか定着しないことは肌で感じます。
    「子猫がゴミ袋に入れられてゴミステーションに捨てられていた」のを見るに見かねて始めた活動ですが、自治会でもいい顔はされず、協力者もゼロです。
    啓発活動などもってのほか。また猫に危害を加えられないかとコッソリ活動しているのが実情です。

    「一代の命を見守る」という地域猫活動のコンセプトですが、苦情を寄せる方々は「そんなの待っていられない!」といったところでしょう。

    「猫に餌をやらないで!」などの看板を掲げて餌をあげる人を監視しているようなところもあると聞きます。

    人間と猫の共存

    私も何年か前まで違う地域に住んでいて野良猫の糞尿の被害にあい、無責任に繁殖させる隣家へ苦情を言う立場でした。
    その時、地域猫活動のことを知り、そんな活動「とんでもない!」と思っていました。
    まさか、一人で30匹以上もの猫たちのTNR活動をするようになるとは思ってもみませんでした。何をきっかけに人間は変わるかわかりませんね…。
    この発信が誰かの何かのきっかけになってくれればと思います

    野良猫がそこに存在する限り、人間の都合で殺処分してしまうなんてことはできません。
    邪魔だからと言って危害を加えれば「動物愛護管理」違反となります。

    TNR活動、地域猫活動という活路を見いだし、ボランティアはじめ、獣医師さん、行政機関の方々などが活動されています。
    是非ともお住まいの地域でTNR活動、地域猫活動をされていたならば、ご理解を頂きお見守り頂ければと思います。

    立場の弱い動物が人間によって生かされる「優しい世の中」となります様活動へのご理解をお願い致します。

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    2021年9月9日

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